高齢者がインフルエンザにかかったら?重症化させない【6つのポイント】

高齢者がインフルエンザにかかったら?重症化させない【6つのポイント】

体力で劣る高齢者の方がインフルエンザに感染すると、肺炎や気管支炎などの合併症により重症化し、命の危機にさらされることも珍しくありません。

予防はもちろんのことですが、高齢者がインフルエンザに感染した場合の重症化させないポイントを確認しておきましょう。

高齢者のインフルエンザを重症化させないポイント

高齢者のインフルエンザが重症化しないようにするには、アナタや家族のサポートが必要です。

大事な家族をインフルエンザから守るためにも、参考にしてみて下さい。

 

高齢者のインフルエンザ重症化を防ぐには健康状態を把握しておく

ハイリスク群という言葉があります。

これは、インフルエンザに感染した場合に重症化する可能性が高い人のことを指します。

体力面で劣る乳幼児や妊婦、高齢者がこれにあたります。さらに以下の疾患をお持ちの方もインフルエンザのハイリスク群に分類されます。

  • 慢性呼吸器疾患
  • 慢性心疾患
  • 糖尿病などの代謝性疾患
  • 腎機能障害
  • ステロイド内服などによる免疫機能不全

上記の疾患は要介護高齢者の方の多くが患っているものです。

つまり体力面と疾患という二つのリスクを持っていますので、上記症状を持つ高齢者がインフルエンザに感染した際には、迅速かつ適切に対応する必要があります。

日頃からインフルエンザに感染した場合の対処について医師に相談しておくとよいでしょう。

高齢者のインフルエンザは早期発見・早期治療が大事

タミフルなどの抗インフルエンザ薬は、発症後48時間以内に服用することで、発熱期間が1~2日ほど短縮され鼻やのどからのウイルスの排出量も減ると言われていますので、重症化しにくくなります。

逆に申せば、48時間以上経過してからでは効果が薄くなるので、早期発見が重要になってきます。

 

高齢者の方の場合、日頃から元気に活動されている方であれば、周囲の人間が体調の変化にすぐ気付くと思いますが、あまり身体の自由が利かない方の場合は、周囲の人間が察知することができず早期発見が難しいことが多いと思います。

インフルエンザが流行しだしたら、些細な体調不良でも念のため病院で診察してもらった方がいいでしょう。

 

インフルエンザの初期症状

普通の風邪と違い、インフルエンザは突然40度近い熱が出たりと発症後に急激に進行します。

また、風邪の症状がのどや鼻だけと局所的に出るのに対し、インフルエンザの場合は全身に様々な症状が出ます。

つまり、風邪よりも症状が重く、全身に症状が及ぶものはインフルエンザの可能性が高いので、病院で診察を受けるようにしてください。

症状が軽いから単なる風邪だと思わないことが重要です。初期症状が風邪と変わらない程度しか出ない例もあります。

先に書いたように早期発見が重要ですので、明らかに症状が重ければ迷わず病院。風邪と思っても念のため病院です。

 

高齢者のインフルエンザ重症化を防ぐには市販薬は使用しない

インフルエンザに市販の風邪薬は効きません。

また、解熱鎮痛剤は熱を下げる効果と痛みを和らげる効果がありますが、直接病気を治すことはありません。

そればかりか、治るまでの期間が長くなり合併症のリスクが増大する可能性もあります。

特に無理をしないといけないことも少ないと思いますので、高齢者の方はインフルエンザに関わらず、医師から処方された薬だけを飲むようにした方がよいでしょう。

いつもと飲む薬の量などが変わる場合もありますので、飲み間違いや勝手に服用をやめたりしないように薬の管理をサポートしてあげると良いでしょう。

 

高齢者のインフルエンザ重症化を防ぐには環境を適切に保つこと

特に湿度に注意を払うことをお勧めします。

体調を崩すと部屋の温度には気を配ると思いますが、湿度はあまり気にしない方もいると思います。

 

ただでさえ冬場は湿度が下がります。

乾燥によって喉に乾いた間隔がある状態はウイルスへの抵抗力は弱くなっているので、インフルエンザに感染しやすい状態でもあり、治りにくくする環境でもあります。

最適な湿度は50%前後と言われており、この周辺の湿度でインフルエンザウイルスの活動が低下します。

温度を上げれば上げるほど湿度は低下しますので、必ず加湿が必要です。

人間の体感温度は湿度に大きく左右されますので、しっかり加湿してあれば、それほど温度を上げなくても暖かさは維持できます。

 

とにかく安静にすることが大事

医師の診察をきちんと受けて自宅で回復を待つだけとなれば、あとは安静にしておくことが大事です。

体力を無駄に浪費しないよう、家族の方がなるべくサポートしてあげましょう。


高齢者の方がインフルエンザにかかる感染経路として家族から移るケースも多く、家族がインフルエンザにかからないようにすることがポイントです。

一番確かなのは健康を維持すること。つまり免疫力の高い状態を維持することです。

規則正しい生活と栄養バランスに優れた食事を取るようにする。

インフルエンザが発症してしまった場合も早期発見し、適切な治療を受けて重症化を防ぐ。

高齢者のインフルエンザの重症化を防ぐには、家族や周囲の人々の協力が不可欠であり、アナタや家族がインフルエンザにかからないよう対策することが重要です。

高齢者の方をサポートするにしても、アナタが倒れてしまっては元も子もありませんので、自分のお身体を大切にすることが大事ですね。