【インフルエンザの症状】子供と大人の症状の違いは?

【インフルエンザの症状】子供と大人の症状の違いは?

インフルエンザや風邪が流行る前に寒い時期はマスクで予防している、という方もいらっしゃるでしょうか。

ですが、子供は大人と比べると免疫力が低く、感染してしまう場合があります。

もし、インフルエンザを発症してしまった場合、実はインフルエンザの症状は子供と大人では違いがあるのをご存知でしょうか。

子供と大人ではインフルエンザのリスクや症状が違います。

単なる風邪と思っていたら実はインフルエンザだった……ということにならないために、今回は子供と大人でのインフルエンザ症状の違いをお伝えしていきます。

インフルエンザと風邪との症状の違いは?

風邪の場合、一般的に熱は37℃~38℃ぐらいといわれています。

進行は緩やかで、主にくしゃみ、咳、鼻づまり、喉の痛み等、局所的に症状が現れます。

治癒期間も一週間以内で治ることがほとんどです。

一方、インフルエンザは37℃~40℃と高熱が出て、風邪の症状に加え、関節痛や筋肉痛、倦怠感等、全身に症状が現れるのが特徴です。また、急激に症状が出やすく、急に熱が上がったりします。

治癒期間は一週間から二週間と長く続きやすくいです。

子供と大人の症状の違いとして、体調不良の自覚症状がない場合があり、元気に見えたり、熱によってハイテンションになり、活発に見える場合があります。

そのような場合も親がいち早く気づくことが重要です。

子供のインフルエンザの処置にも違いが?

子供のインフルエンザの処置の違い

子供と大人とのインフルエンザにおける処置の違いとして、特に注意すべき点は解熱剤です。

子供が高熱が出たからと言って、安易に解熱剤を使用するのは危険です。

なぜかというと、アスピリン等が含まれている解熱剤は、「ライ症候群」という病気を引き起こす可能性があり、「インフルエンザ脳症」を起こす原因になるためです。

これは、死亡率も高く、後遺症が残る場合もあるため、解熱剤の使用は控え、例え病院で処方された大人用の解熱剤だとしても危険ですので控えましょう。

まずは病院に行き、子供が診断を受けて処方されたものを使用しましょう。

 

子供のインフルエンザの合併症の危険性

大人と子供の違いとして、子供のインフルエンザは合併症を引き起こす場合があります。

合併症は一見すると気づかない場合もあるので、怪しい症状がでたら、すぐに病院につれて行きましょう。

主なインフルエンザの合併症はこちらです。

 

子供のインフルエンザ合併症① 熱性けいれん

発熱に伴い、手足がつっぱり、全身にけいれんを起こして意識を失います。

唇が紫になる(チアノーゼ)。白目を剝く等の症状が現れる場合もあります。

この際、心配だからといって揺すったりしてはいけません。数分で収まることが殆どですが、何度も繰り返す場合や意識が戻らない場合は脳炎や脳症の可能性があるのですぐに病院につれていきましょう。

 

子供のインフルエンザ合併症② インフルエンザ脳症、インフルエンザ脳炎

どちらも似た症状ですが、熱けいれんと比べると非常に危険で後遺症が残る場合や死亡する場合があります。

熱の上昇に伴い、意識障害が起こり、呼びかけても反応が無く、寝ぼけているようにウトウトしている場合があります。また、けいれんを起こす場合もあります。

前兆の症状として、親を認識できない、意味不明な発言を繰り返したり、幻覚を見る(アニメのキャラクターやありえない物)、おびえる、恐怖の表情、急激な感情の変化(怒り出す。泣き出す。)。

一概にはインフルエンザ脳症とは言えませんが、このような症状が出た場合は即刻医療機関につれていきましょう。

 

子供のインフルエンザ合併症③ 中耳炎

機嫌が悪く、頻繁に耳をいじったり、耳を触れるのを嫌がったりする場合は中耳炎の可能性があります。

耳に膿が溜まり、鼓膜に圧がかかり、耳が非常に痛みます。合併症の中でも多く見られます。

水分補給をしっかりとさせ、冷たいタオルをあててあげると痛みが和らぎます。

 

子供のインフルエンザ合併症④ 気管支炎

発熱が続き、激しく咳き込むが続き、乾いた咳から痰が絡んだような湿った咳に変わった場合は気管支炎の疑いがあります。

炎症がひどくなると呼吸困難を起こしたり、肺炎になる場合もあります。食べ物や飲み物は咳をして吐く場合があるので少しづつ与えるようにしましょう。

 

子供のインフルエンザ合併症⑤ 肺炎

高熱が続き、激しい咳が続き、呼吸が続く場合は肺炎の可能性があります。
子供の場合は症状が急変し重症化する危険性があるので、咳が続き、苦しそうな時は病院に連れ行きましょう。


このように、子供と大人ではインフルエンザの症状やリスクに大きな違いがあります。

子供の症状は発見が難しい場合もあり、保護者がいち早く危険を察知することが子供を救う事に繋がります。

違いを普段から認識していればもしもの時も冷静に判断できるのではないでしょうか。

インフルエンザは風邪と症状が似ているので軽視されがちですが、死亡例があるなど、重篤な病気になる場合があるのでしっかりと違いを覚えておくことが重要です。

また、発症した場合はこまめな経過観察を行い、安易な自己診断や自己判断は行わず、例え症状が軽くても病院につれて行くのが一番回復が早くて良いですね。

もし子供がインフルエンザを発症した時はこの記事を思い出してみて下さいね。