新年のお祝いと旧年の感謝を贈る年賀状。
上司や先輩など目上の人に年賀状を送られる方も多いでしょう。
目上の人に年賀状を送る場合、失礼の無いよう【5つのマナー】を押さえる必要があります。
年賀状文例と併せて紹介していきますので、参考にしてみて下さい!
目次
目上の人への年賀状で知っておくべきマナー
文例をそのまま使うのも良いですが、やはり手書きで年賀状を送る方が良いですし、手書きが難しい場合には、オリジナルの文章で書いた方が良いでしょう。
年賀状はアナタが贈る相手への新年の挨拶ですからね。
目上の人に喜ばれる年賀状にするためにも、まずはマナーについてチェックしておきましょう。
目上の人への年賀状マナー : 正しい賀詞を使おう
「賀詞」とは「新年をお祝いする言葉」です。
よく使われるものですと、「謹賀新年」「賀正」「迎春」などがあります。見たことありますよね。
賀詞には4種類あり、目上の人への年賀状の場合は「4文字の賀詞」または「文章の賀詞」を使うべきです。
目上の人への賀詞は「4文字」か「文章」の賀詞
賀詞の種類はコチラです。
▼ 賀詞の種類
- 4文字の賀詞(「謹賀新年」「恭賀新年」「新春来福」など)
- 2文字の賀詞(「賀正」「迎春」「慶春」など)
- 1文字の賀詞(「賀」「寿」「福」など)
- 文章の賀詞 (「謹んで新春のお慶びを申し上げます」など)
1~2文字の賀詞は目下や親しい仲の友人などに使うものです。
目上への人には、「謹賀新年」や「恭賀新春」など4文字の賀詞が入った年賀状を選びましょう。
4文字の賀詞と文章の賀詞は併用しない
「4文字の賀詞」と「文章の賀詞」を併用しないようにしましょう。
その理由は、同じことを述べているため意味が重複してしまうからです。
上司に送る年賀状とした例文はコチラです。
× 誤った賀詞の使い方
謹賀新年
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
旧年中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
本年もご期待に添えるよう精進して参ります。
・・・
○ 正しい賀詞の使い方
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
旧年中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
本年もご期待に添えるよう精進して参ります。
・・・
自作の年賀状の場合は問題ないかと思いますが、年賀状を購入する場合には、賀詞が入っているかどうかチェックするようにしましょう。
目上の人への年賀状マナー : 正しい言葉を使おう
目上の人への年賀状もそうですが、何事も正しい言葉を使うのがマナーですね。
いくつか気をつけたいポイントがありますので、見ておきましょう。
正しい年号表記をする
「元旦」は1月1日の朝、「元日」は1月1日終日を意味する言葉です。
したがって、「○○年1月元旦」と記載するのは誤りということです。
理由は賀詞と同様に、意味が重複してしまうからです。
× 誤った年号の表記
平成○○年 1月元旦
○ 正しい年号の表記
平成○○年 元旦
「元旦」「元日」のどちらでも構いませんが、「元旦」を使う方がベターです。
目上の人には少しでも早く新年の挨拶をすべきですから、1月1日の朝を意味する「元旦」を使う方が良いですね。
忌み言葉を使わない
お祝いの挨拶ですから、忌み言葉は避けましょう。
気を付けるべきは「去年」を使うことです。
「去る」は忌み言葉であるため、「旧年」「昨年」を使うようにしましょう。
どちらも意味は同じですが、「旧年」を使った方が丁寧な書き方です。
「今年」よりも「本年」を利用した方が良いのも、理由は同じですね。
× 「去年」を使った誤り
去年は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願い申し上げます。
○ 正しい使い方
旧年中は大変お世話になりました。
本年もよろしくお願い申し上げます。
「本年と旧年」、「今年と昨年」でセットですから、混合して使わないよう気を付けましょう。
「新年明けましておめでとうございます」は間違い?
「新年」と「明けまして」の意味が重複となるため、「新年明けましておめでとうございます」は正しくないと言われています。
しかし、それは間違っていないという説もあります。
目上の人への年賀状ですから、リスクは避けるべきです。
目上の人へ使う場合は「新年」と「明けまして」を併用しないことをオススメします。
× オススメしない使い方
新年明けましておめでとうございます。
○ 推奨する使い方
新年おめでとうございます。
明けましておめでとうございます。
ふむふむ。「正しい日本語を分からない奴だ!」と思われては元も子もありませんからね。
目上の人への年賀状の文例
では、上記のマナーを踏まえて、目上の人への年賀状文例を紹介していきます。
上司や恩師などパターン毎にご紹介しますが、組み合わせて頂いても良いかと思いますので、ご自身に合った文章で年賀状を送って頂けると良いかと思います。
上司への年賀状の文例
上司への年賀状を送る場合は、昨年お世話になったことと新年の抱負を盛り込むと良いでしょう。
▼ 上司への年賀状の文例①
謹賀新年
旧年中は公私にわたりお世話になり、誠にありがとうございました
本年はより一層努力し、ご期待に応えるべく精進して参る所存でおります。
本年も変わらぬご指導ご鞭撻の程をお願い申し上げます。
平成二十八年 元旦
▼ 上司への年賀状の文例②
謹んで新年のお慶びを申し上げます。
旧年は○○の件で大変お世話になり、深く感謝申し上げます。
本年も○○部長の教えを発揮できるよう精進して参ります。
本年もご指導の程何卒よろしくお願い申し上げます
平成二十八年 元旦
恩師への年賀状の文例
師やお世話になった目上の人には、自分の状況や相手の健康を祈る文を添えると良いでしょう。
▼ お世話になった目上の人への年賀状の文例①
明けましておめでとうございます。
旧年中はお世話になり、ありがとうございました。
家族そろって良き新年を迎えることができ、心より御礼申し上げます。
皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
平成二十八年 元旦
▼ お世話になった目上の人への年賀状の文例②
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
ご無沙汰しておりますが、お元気でしょうか。
ご報告が遅れましたが昨年○月に結婚し、新たな道を二人で歩んでいます。
先生の教えを教訓にし、素敵な家庭を築いていきたいと思います。
○○地方では雪が降る日も多く寒い日が続くと思いますが、くれぐれも体調を崩されませぬようご自愛ください。
今年もどうそよろしくお願い致します。
平成二十八年 元旦
アナタと贈る相手のみが知るエピソードを踏まえて、感謝の言葉や新年の抱負を述べるとより良いですね。
目上の人と言えども、アナタと相手の関係も考慮して、語句や文面を柔らかくしても問題ありません。
相手の目上の人とどのように話しているかを想像し文章を起こしてみて、問題点のみ修正すれば良いでしょう。
重要なことは、受け取って嬉しいと思ってもらえる年賀状を送ることですから。
マナーは社会人として重要ですが、人との付き合いの仲で、それ以上に大事にすべき部分があると思います。
マナーは遵守すべきではなく、失礼のない常識の範囲で守られていれば問題ないですからね。