心理学には恋愛をテーマにした研究も多く、「恋愛心理学」は普段学ぶことの出来ない恋の知識です。
恋愛心理学を利用した恋愛テクニックには、気になる彼を惚れさせるためや男心をつかむためのヒントがたくさん詰まっています!
「彼ともっと仲良くなりたいけど、どうアプローチすればいいのかな?」
「もっと男心を理解出来たら、彼に近づけるのに…。」
といった悩みを解決するヒントとして、恋愛心理学を利用したテクニックをご紹介します!
出会い、コミュニケーション、デート、恋の駆け引きと4つのパートに分けてご紹介しますので、気になるシチュエーション毎にチェックしてみて下さいね!
目次
出会いや第一印象で使いたい恋愛心理学テクニック
恋愛において最初の始まりは男女が出会うこと。
学校であれば新学年や転校生、会社であれば入社や転職、プライベートな時間であれば合コンや飲み会など、男女が出会って恋愛に発展するまでには相手に与える印象がとても大切です。
まずは、男女の出会いの場でどのような心理が働いているのか見ていきましょう!
最初の6秒で決まる「初頭効果」
「初頭効果」とは、初対面で受けた印象が記憶されやすく、その後も最初の印象が影響されやすいという心理のことです。
つまり、最初の印象が良ければ好印象として残りますが、ネガティブな印象を与えてしまうと悪い印象が残ってしまい、相手に対して良いイメージを持てなくなってしまいます。
例えば、ただ女性同士で会話しているだけでも、好印象の女性であれば「友達も多くて性格の良い子なんだな」という印象を与え、悪い印象の女性であれば「誰かの悪口を言っているのかな」という印象を与えてしまいます。
人は出会って6~7秒で第一印象が決まるとされており、表情や仕草、香りなどが印象として残ります。
初対面の男性と会う場合には、明るい笑顔、清潔感のある服装、女性らしい爽やかな香りを心掛けましょう!
初対面で大事にしたい「メラビアンの法則」
「メラビアンの法則」とは、顔の表情、声のトーン、言葉の内容がそれぞれ矛盾している場合、言語情報を7%、聴覚情報を38%、視覚情報を55%の割合で判断する心理のことです。
例えば、合コンで出会ったタイプの男性に対して、緊張のあまり暗い表情と声のトーンで「カッコイイですね!」と伝えたとしても、本心で言っていない軽い褒め言葉だなと判断されてしまうという訳です。
聴覚情報38%+視覚情報55%=93%ですから、内容よりも表情や声の方が初対面のコミュニケーションにおいて重要ということですね。
初対面で男性に良い印象を与えたいのであれば、鏡を見ながら笑顔で声を出してみて、実際に自分がどのような表情や声色で会話しているのかチェックしておくことをオススメします。
また、メラビアンの法則は「視覚情報が55%」という数字だけが着目され、第一印象は見た目が重要と紹介されることが多いですが、あくまで顔の表情、声のトーン、言葉の内容が矛盾していた場合に与える印象心理のことですので勘違いされないで下さいね。
もちろん、第一印象に見た目が大切なことはお忘れなく!
マッチングしている人がタイプ?「マッチング仮説」
「マッチング仮説」は釣り合い仮説とも呼ばれ、外見や身体的特徴、経済力や才能など、自分とマッチしている(釣り合っている)であろうと思う異性とカップルになりやすい傾向にあるとするものです。
自信の無い方であれば「あの人はイケメンだから、私は相手にされないだろうな…。」と諦めるケースや、自信のある方であれば「私にはこの男性こそふさわしい!」と自分に釣り合っていると感じてアプローチするケースがマッチング仮説の例として挙げられます。
この例からマッチング仮説を考えると、自己評価によって相手を選んでいるとも考えられます。
自分で自己評価を下げてしまっている場合は、恋愛に発展するチャンスを逃している可能性もあります。
自信が無いのであれば、出来ることから1つずつ自分磨きをして、恋のチャンスを掴んで下さいね!
心の距離感「パーソナルスペース」
「パーソナルスペース」とは、言葉の通り、人それぞれが持っている心理的な領域や縄張りのことです。
親しい人であれば距離が近くても問題ありませんが、心を開いていない人がパーソナルスペースに侵入してくると不快さを感じるようになります。
満員電車や混み合ったエレベーターに乗った経験を思い出していただくとイメージしやすいでしょう。
▼パーソナルスペースの対人距離
- 密着距離(家族や恋人との距離):約0cm~45cm
- 個体距離(親しい人との距離:約45~75cm
- 社会距離(上司や同僚との距離):約120cm~350cm
- 公衆距離(他人との距離):350cm以上
男性のパーソナルスペースは前後に伸びた楕円形、女性のパーソナルスペースは正円の形をしているとされており、警戒心の強い人は円が大きく、誰とでも友好的な人は円が小さい傾向にあり、個人によってパーソナルスペースの大きさはバラバラです。
猪突猛進のように気になる男性に近づいてグイグイとアピールする女性もいるでしょうが、男性が一歩下がったり、身体を背けたり、腕を組むような仕草をする場合は、まだ彼がパーソナルスペースへの侵入を許していない証拠と言えます。
その際アピールのやりすぎはかえって逆効果になってしまいますので、彼との心の距離を図りながらアプローチしていきましょう!
ギャップで惚れさせる「ゲインロス効果」
「ゲインロス効果」とは、ゲイン=利益、ロス=損失の通り、印象におけるプラス要素とマイナス要素の差が大きいほど、印象への影響力が大きくなる心理のことです。
いわゆる「ギャップ」を指し、「ギャップ萌え」や「ツンデレ」といった形で普段我々の会話に登場します。
いつも怖そうな表情でドライな性格の男性が、重い荷物を運んでいるところを助けてくれたり、雨で服が濡れてしまった時にさっとハンカチを渡してくれたりすると、ゲインロス効果によるギャップでキュンとしてしまいますよね。
同じように、意中の男性を惚れさせるにはゲインロス効果がとても役立ちます。
ビジネスウーマンが料理上手の家庭的な女性であったり、ボーイッシュな女性がデートの時に可愛いスカートコーデをしてきたり、インドア派な印象の女性がアウトドア好きだったりと、「そんな一面もあったんだ!」というギャップが男性を惚れさせるキッカケになります。
もちろん悪い印象を与えるようなマイナス要素を作る必要はありませんが、彼が自分に対して抱いているであろうイメージを想像しながら、ギャップを演出してあげると効果的ですよ!
会うほど気になる「単純接触効果」
「単純接触効果」(ザイオン効果、ザイアンス効果)とは、目にしたり話したりする機会が多いほど好意を持ちやすくなり心理のことです。
恋愛においてはクラスで隣の席になった男子を好きになった、職場で同じ部署になった男性に惹かれてしまったといった例が挙げられますが、テレビで繰り返し流れるCMや御用聞きで客先に通う営業職でも利用されている心理テクニックです。
単純接触効果において、気になる男性を惚れさせるためや男心を掴むためには、接する時間の長さではなく、短い時間でも良いので「接する回数」を増やすことがポイントです。
学校や職場で彼を見かけたら挨拶をする、短いLINEをこまめに送る、彼が参加する集まりや飲み会に顔を出すなど、コツコツと心の距離を縮めていくことを心掛けましょう!
ただ注意点として、もともとの印象が悪ければ、接する回数を増やしても好感を持たれることはなく、さらに嫌悪感を抱かれてしまいます。
第一印象で好印象を与えたからこそ役立つ心理法則となりますので、恋愛においてもやはりそれだけ第一印象はとても重要であることを覚えておいて下さいね!
コミュニケーションで役立つ恋愛心理学テクニック
お互い印象が良く、異性として気になり始まると、コミュニケーションを取って心の距離を縮めていくようになります。
2人きりでデートするため、お願い事を聞いてもらうため、恋愛を成就させるため、長続きするカップルになるためと、コミュニケーションのやり方一つで恋愛を進展させることも出来ます。
恋愛上手になるために、コミュニケーションで役立つ恋愛心理学のテクニックを学んでいきましょう!
相手から肯定を引き出す「YESの法則」
「YESの法則」とは、「はい」や「うん」など相手から連続して肯定を引き出すことで、その後の質問に対してもYESを答えてしまいやすいという心理テクニックのことです。
5回YESを引き出すことが出来れば、6回目のYESを引き出しやすくなると言われています。
YESの法則を利用する上でのポイントは、無意識にYESと答える質問から始めることと最後にYESと言わせたい質問までのルートを作ることの2つです。
「気になる彼と仲良くなれたけど、いつもグループで遊ぶだけで2人きりになれない…」なんてことありますよね。
そんなデートに誘いたい時の会話を例として考えてみましょう。
「今日はいい天気だね~」
「この前みんなでBBQした時もすごい天気良かったよね!」
「最後に食べたケーキも美味しかったよね~」
「そういえば、チーズケーキ好きって言ってたよね?」
「オススメのお店があるから、今度一緒に行かない?」
といった形で、ポジティブな内容でYESを引き出してあげるとより効果的です。
YESの法則に細かいテクニックは必要ありませんので、最後にしたい質問とそこまでの道筋だけを考えて実践してみて下さいね!
見事デートに成功したら、次回のデートの約束もお忘れなく!
相手を真似して心を掴む「ミラー効果」
「ミラー効果」(ミラーリング効果、同調効果、姿勢反響)とは、自分と同じ表情や仕草をする相手に対して好感を持つようになり、また好意を持った相手の仕草や表情を無意識に真似してしまう心理のことです。
つまりは、気になる男性の仕草やクセ、言葉遣いを真似して好感を持ってもらおうという心理テクニックとなります。
ミラー=鏡なので、男性が右手で頬杖をしていれば女性は左手で頬杖をする、男性が右手でコーヒーを飲んでいれば女性は左手でコーヒーを飲むといったといった形で相手の真似をしてみましょう。
また、LINEのコミュニケーションにおいても、男性の口癖を真似したり、男性がよく使うスタンプを送ったりすすることも効果的です。
ただ、あまりに真似る行為が不自然だと怪しまれてしまうので、あくまで自然に出来る範囲で実践してみて下さいね!
名前を呼ぶと好感を持ってもらえる「カクテルパーティー効果」
「カクテルパーティー効果」とは、周りがガヤガヤしている中でも、自分の名前や関心のある会話を自然と聞き取ることが出来る脳の働きのことです。
学校や職場などで、遠いにも関わらず自分の名前が挙がると聞き耳を立ててしまうなんてことありますよね。
カクテルパーティー効果は恋愛においても役立つテクニックです。
実際にアメリカの心理学者が行った実験では、相手の名前を呼ぶ場合と呼ばない場合に分けて男女に15分間会話させたところ、相手の名前を呼んだ方が好印象を与えたと報告しています。
ですので、会話の中に「◯◯くんは~」「◯◯さんは~」と相手の名前を織り交ぜて会話することを心掛けましょう。
また、応用編としてアダ名を付けて呼んであげることで特別感を演出することも出来ます。
より特別感を出したいのであれば、他の人が呼ばない2人だけのアダ名で呼んであげると親密度がアップしますよ!
お返ししたくなる「好意の返報性」
「好意の返報性」とは、好意を寄せられた相手に対し、自分も好意を寄せようとする心理のことです。
好意の返報性は有名ですので、恋愛心理学初心者の方でもご存知かと思いますが、少し間違った解釈をされている方もいらっしゃいます。
好意の返報性は、相手への印象が良かったり、仲が良かったりする場合に好意を寄せられると、相手を気になったり、相手の良い所を見ようとしたりする心理を指します。
ですので、もともと印象が良くない場合には、いくら好き好きアピールをしたとしても逆効果を招いてしまう可能性の方が高くなってしまうので注意が必要です。
男性は行動で愛を語ると言われるように、男性は女性からの行動に対して好感を持ちやすい生き物です。
いまいち進展しない恋愛を一歩進めたいのであれば、何か彼を想った行動で好意を伝えることで、彼の気持ちを変化させるキッカケ作りが出来るかもしれません!
自分をさらけだす「自己開示の返報性」
「自己開示の返報性」とは、自分の個人情報や秘密を相手にさらけ出すことにより、共有された相手が親近感を持ったり、好意を持つようになったりする心理のことです。
また、相手が共有してくれた内容と同レベルの情報を話そうとする心理も働くとされています。
自己開示の返報性を恋愛に応用する場合として、例えば気になる男性の恋愛観を知ろうとするケースを考えてみましょう。
単純に「友達みたいな彼女が良い?頼ってくれる彼女がタイプ?」と質問するよりも、「私は友達みたい一緒に遊べて仲良く出来る彼氏が良いかな!◯◯さんは彼女にするならどんなタイプが好み?」と質問した方が、彼の本心を知る上でより効果的であるという訳です。
恋愛でもギブアンドテイクが大切と言われる通り、彼にとって自分をさらけ出してもらえる特別な存在になりたいのであれば、自分をさらけ出して知ってもらうことが大切であることがよく分かる心理学の法則と言えるでしょう。
2人だけの世界を作る「クロージング効果」
「クロージング効果」とは、close=閉じるが元となっており、外側と内側の両面から男女を閉じてしまう2つの効果があります。
1つは、周囲にカップルとして付き合っていることを公表することで、他の異性がアプローチ出来ない対象として外側を閉じてしまう効果。
もう1つは、男女間が秘密を共有することで、他の異性が入り込めない領域を内側から閉じてしまうことです。
みなさんがクロージング効果の例としてよく見られるものは後者の方で、恋愛相談をしている内に相談相手と結ばれたというケースが挙げられます。
仲良い男友達に恋愛相談していたら好きなった、他の男性の恋愛相談をしていたら相談相手を好きになったなど恋愛に発展するパターンは様々ですが、恋愛相談は恋愛心理学を使った効果的なテクニックの1つと言えるでしょう。
男性は女性に頼られることを好む傾向にありますので、最初は恋愛対象とまでは行かなくとも、彼との距離を縮めていくのに利用したいテクニックとも言えますね。
男女の違い!恋愛観と結婚観から学ぶ【12のヒント】でも紹介してますが、男女のコミュニケーションにおいて違いがあり、男性はアドバイスしたり、悩みを解決しようとしたりしてコミュニケーションを図ります。
ですので、恋愛テクニックとしてクロージング効果を利用するのであれば、「どのようにしたら良いのか」を男性に問うような形で相談すると良いでしょう!
同情を誘う「アンダードッグ効果」
「アンダードッグ効果」(負け犬効果)とは、川に落ちたかわいそうな犬を助けてあげたくなるという逸話に由来し、弱いものに同情して応援してあげたくなる心理のことです。
弱いサッカーチームや野球球団を応援してあげたくなる心理と言うとイメージしやすいでしょう。
恋愛においては、自分の弱みを見せることによって親近感を抱かせたり、守ってあげたい気持ちを強くさせたりする心理として働くので、女性を守ってあげたいタイプの男性へのアプローチとして効果的な心理テクニックでもあります。
健全な恋愛を楽しむ上で、小悪魔テクニックとしてアンダードッグ効果を利用するのはオススメ出来ませんが、女性のか弱い一面に惹かれる男性は多いものです。
あくまで普段努力している一面があるからこそ、か弱い一面に惹かれるものですので、かまってちゃんや面倒くさい女と思われてしまうことだけは避けたいところですね。
頑張りすぎて素直に甘えたい時には、気になる彼を頼ってみるのも良いでしょう!
相手に承諾してもらいやすくする「ダブルバインド」
「ダブルバインド」とは、2つ以上の矛盾した情報を渡された場合、その矛盾に意見できずに応えなければならなくなってしまい、精神状態が拘束されてしまう心理のことです。
分かりやすい例を挙げると、お母さんに「怒らないから説明してごらん」と言われたので素直に説明したところ結局怒られてしまったといったものです。
また、ダブルバインドには否定的ダブルバインドと肯定的ダブルバインドの2つが存在するのですが、肯定的ダブルバインドは恋愛でとても役立つ心理テクニックの一つです。
恋愛における否定的ダブルバインドの例としては、ツンデレの彼氏が「ホントお前は家事も出来ないダメな女だな!」と言いながら「俺にはお前がいないとダメなんだ…。」と、好きと嫌いの矛盾を受け取ることで、ちょっとした「好き」の価値が高まり、それを求めることに無意識にも拘束されてしまうケースが挙げられます。
一方、恋愛心理学のテクニックとして利用したい肯定的ダブルバインドは、いずれもYESをもらえるであろう質問を投げることで肯定に導く恋愛テクニックです。
もし、「アイスなら、バニラとチョコどっちが好き?」と尋ねられたとしたら、「(どちらかと言えば)バニラが好きかな!」と答えるのではないでしょうか。
「アイスで何味が好き?」と質問されたら、「チョコミントも好きだし、バニラとチョコのミックスも好きだし、ん~…」と、頭の中で色んな回答の選択肢を考えてしまいますよね。
これを恋愛に応用した場合、「今度2人でどっか遊びに行かない?」と誘うとYESかNOで答えられる質問になってしまいますが、「今度一緒に映画館か遊園地に行かない?」と誘うと映画館か遊園地かを選ぼうとする心理が働くので、「デートに行かない」というNOの選択肢を除ける可能性が高くなります。
男性にリードしてもらいたいのが女心ですが、どんな口実でデートに誘おうか悩んでいる男性からすれば、ハードルを下げてもらえると誘いやすくなるものです。
決定だけを男性に任せるように誘導してあげると好印象になるので、ダブルバインドを利用して彼を誘ってみて下さいね!
譲歩して要求を叶える「ドア・イン・ザ・フェイス」
「ドア・イン・ザ・フェイス」とは、大きい要求を提示することで、目的の小さい要求を承諾してもらおうと心理テクニックです。
まだ男性との距離感が浅い場合に「ドア・イン・ザ・フェイス」を利用すると良いでしょう。
例えば、付き合うのは無理だと分かっていても、連絡先を交換することを目的したケースで考えてみましょう。
- 女性:「好きです!付き合って下さい!」
- 男性:「ごめんなさい…。」
- 女性:「一度デートしてみてから考えて下さい!」
- 男性:「ん~、さすがにデートも難しいですね…。」
- 女性:「じゃあ、まずは友達になってもらえませんか?」
- 男性:「まぁ、友達なら」
- 女性:「連絡先、交換してもいいですか?」
- 男性:「いいですよ~」
といった具合に、ハードルを徐々に下げていくことで、目的である小さい要求を飲んでもらうテクニックとなります。
上の例では少し極端なものとなっていますが、彼氏に軽いおねだりをする場合や仲良くなった男性をデートに誘う際に効果的な恋愛テクニックですので、ダブルバインドを併せて実践してみて下さいね!
段階的に要求を承諾してもらう「フット・イン・ザ・ドア」
「フット・イン・ザ・ドア」とは、先程ご紹介した「ドア・イン・ザ・フェイス」とは逆に、小さい要求を徐々に飲んでもらうことで目的の難しい要求を承諾してもらおうとする心理テクニックです。
「フット・イン・ザ・ドア」はある程度男性と仲良くなっていることで効果が発揮されるテクニックとなりますが、用意しておいた小さい要求と目的の大きい要求の差が開きすぎないことがポイントです。
「ちょっと運ぶの大変だから手伝って」、「すぐ終わるから資料作るの手伝って」などと、男性を頼るようにするとより効果的でしょう。
気をつけたい点としては、「フット・イン・ザ・ドア」が男性から利用される場合で、金銭トラブルが起こる可能性もあります。
「給料日まで金欠なんだけど、3万円貸してくれない?」と言われ断ったところ、
「じゃあ、1万でいいからお願い!」
としぶしぶ貸してしまって返ってこなかったなんてお話はたくさんあります。
小ずるさが垣間見えるようになってしまうと男性から信頼されなくなってしまうので、あくまで軽いおねだりをする際にフット・イン・ザ・ドアを活用するようにして下さいね!
自己アピールに役立つ「片面提示」と「両面提示」
恋愛において、男性を惚れさせるとまではいかなくとも、自分がどんな人間であるのか知ってもらうための自己アピールは欠かせません。
自分の魅力を男性にアピールする時に役立つのが「片面提示」と「両面提示」の法則です。
「片面提示」はメリットまたはデメリットのどちらか一方を伝えるのに対し、「両面提示」はメリットとデメリットの両面を提示して相手を説得しようとする心理テクニックとなります。
片面提示と両面提示は、アピールしたい男性の趣向やタイプ、また男性との関係性に合わせて利用すると良いでしょう。
仲が良くてある程度関係性が築けている、共通の趣味や趣向を持っている、考えるよりも行動派という男性に対しては片面提示が有効とされています。
お互いカフェ巡りの趣味がある場合であれば、「近くに人気のカフェが出来たから行こうよ!」とメリットだけを伝えて誘う形です。
「人気店だから、もしかしたら1時間ぐらい並ぶかも…。」なんてデメリットをわざわざ伝えない方がデートに誘いやすいでしょう。
一方、まだ関係が浅い、警戒心が強く論理的に考えるタイプの男性には両面提示が有効とされています。
もし、まだ友達になったばかりの女性が合コンで「私、料理もよくするし、きれい好きだよ!」と家事が出来るアピールをしていたら、「ホントかよ…。」と心の中で疑ってしまいますよね。
同じように、疑い深い性格の男性であればメリットばかりが提示されると、「じゃあ、なんで彼氏いないんだろう?」という疑問が生じて、本当に家事が得意なのか、他にダメな部分があるのではないか、と裏をかこうする心理が働いてしまいます。
「料理するのが好きだから新しいメニューに挑戦するんだけど、たまに失敗しちゃうんだよね」と失敗談を交えながらアピールすると説得感が増すという訳です。
男性はポジティブに勘違いしやすいので、「作ったことないメニユーでも、俺の好物を作ってくれるのかな」と妄想を膨らませたりしているもの。
そのような好印象のイメージを持ってもらえたのであれば、その後もアプローチしやすくなりますよね。
ポイントとしては、デメリットを先に伝えた方がメリットの説得感が強まりますので、「失敗しちゃうこともあるけど、料理好きだから頼まれたらチャレンジしちゃうよ!」といった形でアピールすると、男心を掴むことが出来ますよ!
「カタルシス効果」で聞き上手になろう
「カタルシス効果」とは、心理学的には「精神の浄化」を意味するもので、不安や悩みなどのネガティブな感情を打ち明けた相手に対して好意を持つ心理のことです。
人間は心のストレスを吐き出すことで解消された良い気持ちになりますので、友人に愚痴を聞いてもらったらスッキリした経験もありますよね。
正直聞いている方があまり良い気分ではないかもしれませんが、こちらから男性の愚痴を引き出す環境を整えて好感を持ってもらおうという恋愛テクニックという訳です。
男性は基本競争本能が強い生き物なので、男性であれ女性であれ他人に対して弱みを見せたがらない傾向にあります。
そこで共感力の高い女性であるからこそ、弱みを見せたがらない男性の心を徐々に開いていくことで信頼を得ることが出来ます。
また、他人に認められたいと思う「承認欲求」があるので、「◯◯くんは頑張ったんだね」「◯◯さんは間違ってないと思うよ」と話を聞いてあげると、男性はさらに心を開いてくれるようになるでしょう。
さらには、自分で気づいていない男性の魅力を伝えてあげるとより効果的です。
「私はアナタの味方」という姿勢ほど男心を掴んでしまうテクニックはありませんよね!
デートで役立つ恋愛心理学テクニック
2人だけの時間と思い出を共有するデートだからこそ、恋愛成就するため、より仲の良いカップルになるための恋愛心理学テクニックが存在します。
ただデートを重ねるだけでは、恋愛は進展していきません。
恋愛心理学のテクニックを利用して、恋愛を進展させるキッカケを掴んでいきましょう!
デートの誘い方に悩んでしまう方は、後ほどこちらの記事もチェックしてみて下さい!
⇒ 女性からのデートの誘い方!好きな人をデートに誘う【12の作戦】
食事を楽しむ「ランチョン・テクニック」
「ランチョン・テクニック」とは、普通に会話するよりも、美味しい食事をしながら会話した方が意見を受け入れやすくなる心理のことです。
すごく簡単に言うと、美味しい食事デートをしましょうね、ということです。
楽しいデートを心掛けるのであれば、掛け算が大切です。
楽しい会話、楽しい食事、楽しい場所など、それぞれの掛け算が重なり合って充実したデートが演出されるものですよね。
確かにデートは男性がリードすることが多いでしょうから、わざわざ女性がリードすることはなく、男性に委ねてしまって構いません。
ただし、その男性との進展を望むのであれば、用意してくれたデートプランに感謝すると共に精一杯楽しもうとする気持ちが大切でしょう。
好きなもの苦手なものを素直に伝えてしまって構いません。
女性が楽しんでいるデートほど男性にとって楽しいデートはありませんので、美味しい食事を楽しみながら、今日のデートの感想や次回のデートの話をしながら、特別な時間を楽しんで下さいね!
ドキドキしちゃう「吊り橋効果」
「吊り橋効果」とは、皆さんもご存知の通り、恋愛とは違う不安や恐怖によるドキドキが、恋愛のドキドキに勘違いしてしまう心理のことです。
映画などでパニック状態の中ヒーローとヒロインが結ばれるというは、吊り橋効果による演出の一つですね。
お化け屋敷やジェットコースターも吊り橋効果が期待されるので、吊り橋効果の例として良く知られている例の一つかと思います。
吊り橋効果のドキドキを演習しようとテクニックに走ってしまう傾向にありますが、このドキドキが起こるかどうかよりもドキドキを共有することの方が大切なポイントです。
どちらかと言うと男性が吊り橋効果を利用することが多いのですが、例えば釣りを趣味に持つ男性に誘われてドキドキの初釣りだった、アウトドアが趣味の男性に誘われてドキドキの初登山だった、など女性側が始めてのドキドキを受けることのケースが多いでしょう。
その楽しめたドキドキを是非男性に共有してあげて下さいね!
吊り橋効果は不安や恐怖のドキドキでなくとも、音楽フェスやライブによるドキドキも効果的と言われています。
共通の趣味などを参考にしながら、ドキドキに繋がる糸口を探しだしてみて下さいね!
左側を重視する「シュードネグレクト効果」
「シュードネグレクト効果」とは左側効果とも呼ばれ、視野から入ってくる情報の半分を重視して、他の半分の情報を重視しない人間の認知傾向のことです。
心理学や脳科学の実験においても、シュードネグレクトは人類全般に共通するものとされており、ほとんどの人が「左視野」の情報を重視する傾向にあるとされています。
人間は向かって顔の左側や左耳から入った情報を無意識に注目してしまうという訳ですね。
少し極端に言ってしまうと、自分の顔の右半分が笑顔であれば、相手に微笑んでいる印象を持ってもらえるようになってしまうのです。
芸能人の潜在写真なども左側から撮影されたものが多く、左視野を重視するシュードネグレクト効果の例の一つとして挙げられます。
ですので、初デートや合コンで意中の男性にアプローチしたい場合は、男性の左側ポジションにいることを心掛けましょう。
注意点として、化粧をする時は鏡を見ますので、無意識にも鏡に映る顔の左側に注目してしまいますが、相手に好印象を与えるためには顔の右側のメイクに気合いを入れた方が良いです。
もちろんメイクだけではなく、髪型や身だしなみを鏡でチェックする場合は、自分の右側に注目して下さいね!
おあずけ感で惚れさせる「ツァイガルニク効果」
「ツァイガルニク効果」とは、完全なものや達成したものよりも、未完成で達成されていないものの方が強く印象に残ってしまう心理のことです。
映画を見ていてクライマックスに近づいてきたところ、「今日はここまで!また来週!」とおあずけされてしまうと続きが気になって仕方がないですよね。
恋愛では初デートやLINEのやり取りでこの心理をテクニックと応用すると効果的です。
初デートの場合であれば、男性と意気投合して盛り上がったばかりに2件目、3件目と遊ぶのではなく、盛り上がりがピークの段階でデートを切り上げることによって、男性に「また早く会いたいな」「もっとお話したいな」と思ってもらえるようになります。
LINEの場合であれば、気になってすぐ返信をしてしまうのではなく、あえて時間を空けたり、間隔を減らしたりすることで相手の興味を惹きつけることが出来ます。
名残惜しさやおあずけ感によって恋心を盛り上げるツァイガルニク効果ですが、テクニックばかりに走った恋の駆け引きはマイナスな印象を与える可能性もありますので、あくまで自然に出来る範囲で利用してみて下さいね!
楽しい時がベストタイミング!「ピークエンドの法則」
「ピークエンドの法則」とは、終わりよければ全て良しの言葉があるように、「ピーク」=最高潮の時に「エンド」=終了した時の印象が過去の思い出の印象として残る心理のことです。
デートの終わり際に盛り上がって楽しい印象があれば好印象となりますが、いくら楽しいデートを過ごしたとしても別れ際にケンカをしてしまえば好印象は残らないという訳です。
「ピークエンドの法則」は先程ご紹介したツァイガルニク効果と合わせて使うと効果的な恋愛心理学テクニックです。
ズルズルと長時間デートをするのではなく、楽しさがピークに達した頃合いを目処に、「今日は本当に楽しかった!また今度デートしようね!」と嬉しさや感謝を込めた別れの言葉を伝えてバイバイするようにして下さいね!
一生懸命デートプランを考えた男性はキュンとしてしまい、次のデートも楽しいデートプランを考えてくれるでしょう!
男性をキュンとさせる言葉やセリフはこちらの記事でも紹介していますので、併せて参考にしてみて下さい!
⇒ 男性をキュンとさせる言葉!胸キュンが止まらない【10の言葉】
3回目までが勝負!「スリーセット理論」
「スリーセット理論」とは、出会ってから3回目までに相手の印象が決定され、決定された印象はその後も基本変化することはなく固定されてしまう心理の法則です。
3回目のデートが肝心、告白するなら3回目のデートが良いと言われるのは、このスリーセット理論によるものです。
スリーセット理論では、以下のように相手の印象を決定するとされています。
- 1回目:見た目や雰囲気などの第一印象
- 2回目:第一印象を再び評価
- 3回目:2回目の評価を確認して、その印象が固定
このスリーセット理論から見ても、第一印象とそれを再評価する2回目に好印象を与えることが大切であることが分かりますよね。
必ず3回目ということではなく、3回目を基準に考えていただいて問題ありませんので、気になる男性と結ばれたいのであれば、この間はあまりチャレンジはせず、服装や会話の内容、アピールポイントは一貫性を持ってアプローチした方が効果的でしょう。
また、スリーセット理論から考えて、男性から3回目のデートを誘われるようであれば脈アリと考えて良いかと思います。
印象が固定される3回目までは男性を惚れさせるために精一杯努力してアピールしてみて下さいね!
恋の駆け引きに役立つ恋愛心理学テクニック
恋愛心理学のテクニックを使った恋の駆け引きは、リスクもある反面、進展しない恋のスパイスになるのも事実。
リスクがあるので簡単には利用しづらい上級テクニックとなりますが、上手に利用することができれば、なかなか進まない恋愛から一歩抜け出せることが出来ます。
恋の駆け引きに役立つ恋愛心理学テクニックのメリットとリスクをそれぞれよく理解して、チャレンジしてみて下さい!
嫉妬心をくすぐる「嫉妬のストラテジー」
「嫉妬のストラテジー」とは、ストラテジー=戦略の意味の通り、嫉妬心を利用して恋心を燃え上がらせる戦略のこと指します。
まだ好きかわからないけど気になる男性が、他の女性と仲良く会話していたら嫉妬してしまって恋心に気づいた、なんて甘酸っぱい経験もあるのではないでしょうか。
それと同じように、友達以上恋人未満のような曖昧な関係からさらに一歩恋愛を進展させたい時や、元彼と復縁したい時などに、自分に対して好意を向けさせようとする恋愛心理学のテクニックとなります。
嫉妬のストラテジーを利用したテクニックは以下の通りです。
- 気になる男性の前で、わざと他の男性と仲良くする
- (第三者の協力を得て)他の男性と仲良くしている噂を流す
- (第三者の協力を得て)他の男性からモテて狙われている噂を流す
男性は女性よりも独占欲が強い傾向にありますので、「あの子を自分のものにしたい」「あの子を誰にも奪われたくない」と嫉妬心をあおることで、男性の気持ちを引き寄せようとします。
ただ、ご覧の通り、嫉妬のストラテジーはあえて嫉妬という負の感情をかきたたせるテクニックなので、フォローを上手に出来ないと、男性の怒りを買ってしまったり、色んな男に良い顔をする軽い女といった悪いイメージを与えたりしてしまう危険もあります。
やり過ぎてしまえば男性の心が離れていってしまう可能性もあるので、アメとムチを上手に使いこなせる女性が利用する上級テクニックとして覚えておいて下さいね。
禁止されるほど気になる「カリギュラ効果」
「カリギュラ効果」とは、禁止されたり抑制されたりすることで、逆に禁止された事項を行ってしまいたくなる心理のことです。
彼氏に「絶対俺のスマホ見るなよ!」と言われたら、彼のことを信用しているとしても気になって仕方がないですよね。
恋愛においては、カリギュラ効果をテクニックとして利用することで「特別な女性」を演出することが出来ます。
先程ご紹介したように、デートは盛り上がりがピークの時に切り上げると印象が強く残るとしましたが、そこに「もっと一緒にいたいけど、これ以上一緒にいると離れられなくなっちゃうから、また今度にしよ!」と加えてあげることで、男性が追いかけたくなる女性を演出することが出来ます。
また、女性を口説くことに慣れている男性に対し、あえて興味の無いフリをすることで落としにくい女を演出し、男性の狩猟本能をかきたたせることも出来ます。
これらは女性が男性のタイプである、男性が女性に対して好意があるという条件の上でこそ成り立つテクニックとなりますが、男性からの好意に自信がある場合や刺激が足りなくなったカップルにとても効果的な上級テクニックですので、カリギュラ効果を使って駆け引きを楽しんでみるのも良いでしょう!
モヤモヤで惚れさせる「認知的不協和理論」
「認知的不協和理論」とは、矛盾によるモヤモヤを解消しようとして、その矛盾を正当化しようとする心理のことです。
例えば、気になる男性に毎日LINEを送っていたところ、急にLINEを送らないようにしたとします。
連絡が来ることが当たり前になっていた男性は、なぜ急に連絡が来なくなったのかモヤモヤしてしまい、いつしか連絡を待っている自分に「モヤモヤしているのは、俺があの子のことを好きだからなのかも」と思って、女性を意識し始めるようになることがあります。
また、女性に悩み事を相談されたので助けてあげたところ、「なんで俺はあの子を助けてあげたんだろう?」という心理から「もしかしたら、俺はあの子が気になってるかな」と自分の行為を正当化しようとするケース。
好きではない女性ととりあえずデートしてみたところ、「(気づいてないけど)あの子のことが好きなのかも」と納得させようとするケースも挙げられます。
なんで付き合ったか分からないけど、付き合っていく内に好きになっていくことで、「好きだったから彼と付き合ったんだ」と納得してしまったこともあるのではないでしょうか。
恋愛テクニックとして紹介される「急に連絡をやめてみよう」「彼に頼ってみよう」というのは、認知的不協和理論によるものという訳ですね。
これだけで男性を惚れさせることは難しいですが、片思いや恋人関係までに発展しないことに悩んでいる場合は、男性にモヤモヤを意識させてみてキッカケ作りにチャレンジしてみましょう!
第三者が恋を発展させる「ウインザー効果」
「ウインザー効果」とは、直接伝えられた情報よりも、第三者から伝えられた情報の方が信頼できると感じる心理のことです。
口コミサイトがその代表例で、商品レビューの評価が購入の後押しになることもありますよね。
恋愛では「周りから攻めるとよい」と言われたりしますが、ウインザー効果を使った第三者の協力を利用してアピールすると効果的ですよ。
「◯◯ちゃん(アナタ)て、可愛いだけじゃなく性格も良いよね~」と友人に魅力をアピールしてもらうことで好印象を与えることが出来ます。
また、「◯◯ちゃんが気になるって言ってたよ~」と第三者に好意を伝えてもらうことで、男性に意識してもらうことも出来ます。
自分の恋愛を応援してくれる味方を探して、少しずる賢くとも戦略的にテクニックを利用してアプローチしてみると良いでしょう。
ただし、第三者が裏切ってしまい、マイナスなことを伝えてしまう可能性もありますので注意が必要です。
伝え方が悪くて誤解されてしまった、なんてケースも考えられるでしょう。
味方に付ける人は信頼出来る人だけにしておいて下さいね。
恋愛心理学テクニックに頼りすぎないこと
恋愛心理学のテクニックは、「これを使えば惚れさせることが出来る!」「これを使えば男心を掴むことが出来る!」という魔法のテクニックではないことを理解しておくことが大切です。
もちろん恋愛心理学の研究や実験における報告から、それぞれのテクニックに効果が期待出来るでしょう。
しかし、アナタが好意を寄せる男性のタイプによっては、その効果が期待出来ない可能性もあります。
恋愛心理学のテクニックは、あくまで男性を想う気持ちを伝える一つの手段と考えて、男性のタイプをよく観察しながら、自分が利用出来そうなテクニック、男性が喜んでくれそうなテクニックを選びながら実践してみて下さいね!